2007年5月19日土曜日

モネと白内障

数日前の新聞に、モネの絵のスタイルは白内障に影響されたという内容の記事が載っていました。コンピューターを使って、白内障の人の目から見た風景まで出ていて面白かったのですが、目の病気がモネの画風と関係があるというのはどうかなと思いました。

モネは印象派の代表的な画家です。印象派の画家の多くは、輪郭線でしっかり形をとることには興味がありませんでした。モネは光の効果によって、どのように水や空気や木の見え方が変化していくのかをずっと研究していました。光の印象をそのまま描くために考えたのが、分割筆触という点描の技法でした。純色の点々を画面に並べて、それを離れてみると色同士が混ざり合って別の色に見えるのを利用したのです。

ですから、別に目が悪くなくても、モネの画風は変わらなかったと、私は思うのです。

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