2009年1月17日土曜日

ロンドンのギルド

シティの街を歩いていると、立派な紋章がある同業者組合の建物をよく見かけます。写真はロウソク業者組合(Wax Chandlers)の紋章です。

ロンドンでは12世紀末頃から、商工業者たちがそれぞれの利益を守るための同業組合を結成しました。写真はHaberdashersの紋章。Haberdashers(波止場で突進する人?)の意味が分からなかったので調べてみました。どうも帽子(製作・輸入・販売)組合のことらしい。

ギルドは市場の独占的な存在でしたが、適正な価格の維持に努め、商品の質の向上、製作技巧の練磨に努めます。写真はSaddlers Companyの紋章です。サドルとは座るところの意味で、馬の鞍を製作する業者の集まり。

もちろん現在のギルドは中世のような独占機関ではなく、名誉的で形式的な組合になっています。写真のCutlers' Companyの紋章はとてもわかりやすいですよね。刃物を取り扱う業者だということが 一目で分かります。

昔からギルドは蓄えた富で学校を設立したり、貧窮者を救済したりして、積極的に利益を社会に還元してきました。かつては商売の安定をねらってギルドに加わりましたが、現在は社会奉仕がギルドの主な業務になっています。

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