2016年9月23日金曜日

大英博物館で見るギリシャ神話の世界

これはウエッジウッドの壺じゃありません。大英博物館にある2000年前のローマ時代のガラスの壺です。この壺の正面に描かれているのが、海のニンフ(聖霊)のテティスです。

テティスはテッサリアの王ペレウスと結婚することになりました。この壺には。結婚のお祝いに訪れる客の様子が描かれています。オリンポスの神々が招待されています。この器は婚礼の宴会で飲むワインを入れるためのものだったそうです。(570BC)

テティスとペレウスの間にできた子供がアキレウスです。ギリシアの英雄アキレウスが、アマゾン族の女王ペンテシレアの胸に槍を突き刺しています。これは世界的に有名な、大英博物館自慢の壺です。(540BC)

ネ メアのライオンと戦うヘラクレスと、それを見学しているアテナとイオラオス。英雄ヘラクレスの話は有名でディズニーのアニメにもなっています。彼は、ゼウ スがアルクメネという人間の女性に産ませた子で、生まれた時からゼウスの妻ヘラから執拗に狙われることになります。ヘラの仕業でエウリュステウス王に12 年間奉仕しなければならないという神託を授かり、王の命ずる無理難題の冒険をしなければならなくなりました。まず第一の功業はネメアの町の恐怖の的であっ たライオンを素手で絞め殺す話です。その他に、レルネのヒュドラ退治、アイゲイアス王の巨大な牛小屋を掃除するために川の流れを変える話、鹿の生け捕り、 猪狩り、猛鳥退治、狂える牝牛の捕獲、人食い馬の生け捕り、女族アマゾネスと戦い女王の帯を獲得する、巨人ゲリュオンの牛の群れの捕獲、冥界に下って猛犬 ケルベロスを連れてくるなどの活躍をしました。筋肉隆々の男性美を誇るヘラクレスの姿は古代から彫刻や絵画の主題として人気がありました。

英 雄ペルセウスが、エルメスの助けを得て、ゴルゴンの一人メドゥサを退治しています。ペルセウスはゼウスが黄金の雨となってダナエに降り注いで生まれた子で す。彼が成長して冒険の旅に出かけます。ふとしたことから、ペルセウスは怪物メドゥサ退治に赴くことになりました。女神アテナから楯を、エルメスからは剣 をもらいました。道案内はエルメスです。メデューサは蛇の頭髪を持つ怪物で、その恐ろしい顔を見た者は、石になってしまいます。ペルセウスは眠るメデュー サに忍び寄り、磨きぬかれた楯に写る姿を見ながら、その頭を切り離しました。(530BC)

ア テネの英雄テセウスがミノタウルスを退治しているところです。クレタのミノス王に侵略された、アテナイは毎年少年少女を迷宮に住む牛頭人身の怪物ミノタウ ロスに生贄に捧げることになりました。王子テセウスは自ら生贄になり、クレタ島に行きました。テセウスに恋したミノスの王女アリアドネは、迷宮の設計者ダ イダロスの教えに従って糸玉をテセウスに持たせ、彼は怪物を退治し、この糸を手繰って脱出に成功したのでした。

アポロンとアルテミス。巨人族のレトはゼウスの子を宿しましたが、ゼウスの妻ヘラの嫉妬を恐れて転々と逃れ、デロス島で双子を出産しました。それが、太陽の神アポロンと、月の女神アルテミスです。

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