2017年12月11日月曜日

19世紀の女流画家たち


ナショナル・ギャラリーにあるモリゾの「夏の日」。
ブローニュの森で2人の女性がボートに乗って涼しい風を味わっている風景ですが、当時は夏であっても良家の女性は肌を露にしてはなりませんでした。両親や夫の理解があり画家の道に進むことができたモリゾですが、19世紀の女性がプロとして活動するにはさまざまな制約がありました。ブルジョアの女性は付添人なしで公の場所に出かけることができなかったので、男性画家のように街の様子を描くことはできませんでした。

マネが描いた「エヴァ・ゴンザレス」。マネの弟子だったゴンザレスはモデルも務めました。当時の美術学校は女性の入学を許していませんでしたし、たとえ画家になれたとしても男性画家と対等に活躍することはできませんでした。彼女らの場合、印象派グループにいたので活動の場を確保することができ、オルセー美術館などに作品が残る画家になれたのだと思います。

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