2017年12月19日火曜日

モネの連作

ロンドン・ナショナル・ギャラリーにあるモネの「サン・ラザール駅」。
セーヌ川沿いに住んでいるモネにとっては馴染の駅でした。1867年に拡張され鉄骨とガラスで建てられたこの建物を、モネは1877年に駅構内で制作する許可を得て、12点の作品を描き、第3回印象は展に出展しました。

ナショナル・ギャラリーにある「ポプラ」。1891年にモネはポプラの連作を23枚描きました。戸外での制作にこだわるモネにとって、季節や時間、天気によって変化する光を描きとめることが重要な課題でした。そして、一枚の絵画ではなく、同じ景色を数点の絵画に表すという「連作」という形式をとりました。

ナショナル・ギャラリーにあるもう一枚の「ポプラ」の絵。並べて展示されているので、わかりやすいです。同じ場所で同じ絵を描いても、時間、天気、季節によって絵が違うことがわかります。

1883年にモネはジヴェルニーに移り住み、1890年に家を購入、1893年には隣接する土地を購入し川の水を引き込んで浮世絵から影響を受けた日本風の睡蓮の池を造ります。このナショナル・ギャラリーの絵は、1899年夏に太鼓橋を眺めて描いた18点の連作の中のひとつです。

モネは亡くなるまでに200点以上の睡蓮を描き続けました。これはテート・モダンにある1916年の作品です。

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