2012年12月1日土曜日

テートブリテンのラファエロ前派展

1. Origins and Manifesto

Isabella (1848-9) John Everett Millais
1848 年9月、工業化が進む19世紀のイギリスでラファエロ前派兄弟団が結成されます。主要メンバーはハント、ミレイ、ロゼッティの3人。機械化の中で美の概念 や精神性が失われることを懸念し、ゴシック・リバイバルのピュージン、古典的な技法で描いたドイツのナザレ派などの影響を受けます。

2. History

Valentine Rescuing Sylvia from Proteus (1850) William Holman Hunt
歴史画を的確な技術でよりリアルに描きます。ロゼッティは中世の写本を意識した水彩画を好んで描きました。

3.Nature
An English Autumn AFternoon (1853) Ford Madox Brown
Truth to Natureのスローガンのもと、精密な写実を行います。写真の模写ではと批判されましたが、写真は一切使いませんでした。

4. Salvation
The Awakening Conscience (1853-4) William Holman Hunt
モラルと救済のテーマを宗教的な主題と現代生活を並列させて描きました。

5. Beauty
The Beloved (1865-6) Dante Gabriel Rossetti
1860年に入るとラファエロ前派は自然的な描写や社会的・宗教的なテーマから離れ、純粋に美的なクオリティーを好むようになります。ロゼッティにとっては、女性の顔と肉体がもっとも重要な主題になります。

6. Paradise
Peacock and Bird carpet (1885-90) William Morris
ラファエロ前派と中世回帰に触発され、ウイリアム・モリスは大量生産に抗うように家具やテキスタイル、ステンドグラスなどを作製します。娘のMayは刺繍などで参加しています。

7. Mythologies

King Cophetua and the Beggar Maid (1880-4) Edward Burne-Jones
後期には、ミレイやハントに代表されるリアリスティックで自然主義的な動きと、ロゼッティやバーン=ジョーンズによる詩的で象徴主義的な傾向に二分されます。

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