2009年12月5日土曜日

スペインの彫刻展を見て被爆のマリアについて考える

現在、ナショナル・ギャラリーでは「The Sacred made real」というタイトルで、

17世紀のスペインの彫刻+絵画の展覧会が行われています。

等身大で本当にリアルに造られています。

ベラスケスの「無原罪の御宿り」の絵を元に作られた

聖母マリアの彫刻を見て、

ムリリョの「無原罪の御宿り」の絵を元に作られた、

「被爆のマリア」を思い出しました。

1914年に長崎に浦上天主堂が完成し、1929年にマリア像が奉られました。1945年8月9日長崎に原爆が投下され、爆心地から至近距離にあった浦上天主堂は原形を留めぬまでに破壊されました。その年の10月、長崎出身で、北海道の修道院に帰院する途上の野口神父が廃墟を訪れます。深い祈りをを捧げている時、瓦礫の中から真っ黒に焼け焦げた顔が、深い悲しみをたたえて自分をみつめていることに気付きます。天主堂の祭壇に奉られていた聖母マリアの顔でした。1990年にマリア像は浦上天主堂に返還され、 現在ではこの聖母マリア像を世界遺産に登録するための運動も行われています。 

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