ヴィンターハルターによるヴィクトリア女王の家族の肖像画(1846年)。
長女のプリンセス・ヴィクトリア・アデレイドは、1840年にバッキンガム宮殿で誕生しました。家族からはヴィッキー(Vicky)という愛称で呼ばれていました。幼少期から、フランス語、ドイツ語、ラテン語の教育を受け、5歳になるまでに語学は完全にマスターしていた才女です。18歳でプロイセン王太子フリードリヒと結婚しました。1888年に皇太子はドイツ皇帝として即位しますが、その時は既に癌を患っており、わずか3ヶ月しか帝位につくことができませんでした。息子のウイルヘルム2世は、植民地の拡大を図って母国イギリスとの対決政策をとるようになり、ヴィッキーを苦しめます。ヴィッキーの死後、ドイツは2度の世界大戦でイギリスと戦うことになります。
長男のプリンス・エドワード。後のエドワード7世です。
プリンセス・アリスは1843年生まれ。19歳でヘッセン大公子のルートヴィヒ結婚します。ルートヴィヒは1877年に大公となりますが、翌年アリスはジフテリアにかかった子供たちの看病をしていた際、自身も感染し、35歳で死去しました。フローレンス・ナイチンゲールの弟子の1人で、ヘッセンの福祉、医療改革などに貢献しました。長女ヴィクトリア・アルベルタの孫に現英国女王の夫のエジンバラ公フィリップ殿下がいます。次女エリザベート(ロシアのセルゲイ大公妃)と4女アレクサンドラ(ロシア皇帝ニコライ2世妃)はロシア革命で銃殺されました。
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