2016年1月8日金曜日

アラブの商人

アラブ商人
イスラム教徒の隊商は中国、中央アジア、西アフリカなどを往復し、商船はインド洋と地中海を自由に航行しました。香辛料、薬品、金、銀、銅、塩、象牙、木材、絹織物、陶磁器を運んできただけでなく、中国起源の羅針盤、製紙法、火薬などをヨーロッパに伝えました。
ちなみにアラビア数字と呼ばれるものは、実はインド数字で、十進法とゼロの概念もアラビア経由でヨーロッパに伝わったものです。







貨幣の統一
領土が広がるにつれ征服地の旧ササン朝ペルシア領(イラン・イラク)ではディルハム銀貨、旧ビザンチン帝国領(エジプト・シリア)ではディナ-ル金貨がイスラム貨幣の2本柱となり、7世紀末にはアラブ貨幣の鋳造が始まりました。
やがて偶像崇拝禁止の教えが徹底すると、肖像入り貨幣は姿を消し、発行者であるカリフの名とコーランの聖句が刻まれるようになります。数世紀もの間この形態は引き継がれ、イスラム教国ではどこでも使用することができました。伝統の中でデザインはさまざまに変化し、四角、葉形、星形の枠がイスラムコインの重要な装飾要素になります。
12世紀になると十字軍の影響で、宗教的制限から脱却した、シリア、トルコ、イラクの一部で、図像があるコインも発行されています。インドのムガール帝国では国王像がコインに表されています。

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