私は毎週木曜日に、西洋美術史講座に参加しています。この春のテーマは「フィレンツェ」で、5月のフィレンツェ旅行に備えてお勉強です。今日は「イタリア・ルネッサンスのパイオニア」ということで、有名な1401年のサン・ジョヴァンニ洗礼堂の門扉コンクールの話を聞きました。洗礼堂の北側門扉の製作者を決めるこのコンクールで、最後まで競ったのが、まだ20代前半だったギベルティとブルネッレスキです。コンクールで与えられたテーマは「イサクの犠牲」。旧約聖書で神がアブラハムの信仰を試すために息子のイサクを犠牲に捧げるように命じ、イサクに手をかけようとしたところを天使が止めに入るという劇的な場面です。作品が軽く、使うブロンズの料が少なくて済むことなどの理由から、ギベルティ(左側)の作品が採用されました。
ギベルティーは「キリストの生涯」をテーマに北側門扉(1403~24)を完成します。そして、その後、東側門扉も依頼されました。写真は旧約聖書に基づく「天国の門」(東側門扉1425~52)です。
コンクールに負けたブルネッレスキは、ローマに行き、古代遺跡を研究し、ルネッサンス建築の創始者となりました。写真のフィレンツェの大聖堂、サンタ・マリア・デル・フィオーレのドームは彼の作品です。
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