2007年12月18日火曜日

ギルバート・コレクション

先日、サマーセット・ハウスにあるギルバート・コレクションに行ってきました。1949年にカリフォルニアに移住した英国人のサー・アーサー・ギルバート氏の寄付によるコレクションです。

最初の部屋はマイクロ・モザイクの展示室です。これは絵画じゃありません。小さく切った石をはめ込んでいく作業は、気が遠くなるくらい根気がいる仕事です。

ハード・ストーンのモザイクや金箔で装飾されたキャビネットも素晴らしいです。

私のお気に入りは、上階のゴールド・ボックスの展示部屋。写真は1755年にプロシアのフリードリッヒ大王のために作られたゴールド・ボックスで、翡翠の入れ物をダイヤモンドと金で装飾しています。

これも1765年にフリードリッヒ大王のために作られたゴールド・ボックスで、パールやアメジストで装飾されています。スナッフ・ボックスとも呼ばれ、嗅ぎタバコや、女性の付けぼくろを入れるために、18世紀にたくさん造られたのだそうです。

これも1775年にフィリードリッヒ王のために作られたものです。素晴らしいものだということは分かるんですけど、展示されているゴールド・ボックスの数がすごいんで、見ているうちにだんだん飽きてきます。

これはナポレオン・ボナパルトが戴冠式の記念にローマ法王のピウス7世に送った装飾時計です。

ルーヴルやベルサイユにある「ナポレオンの戴冠式」の絵で解説しますと、王冠を持って立っているナポレオンで、その背後に座っているのが法王ピウス7世です。そんな歴史的な贈り物がなぜここにあるのでしょう?

これは1665年に神聖ローマ帝国のレオポルド1世のために金とエナメルで作られたカップです。

食卓の装飾兼ねたネフという香辛料を入れる容器です。1610年、ドイツ製です。

これも1600年ごろドイツで造られた繊細な銀細工の鳥の置物で、表面はパール、ルビー、エメラルドで飾られています。

今までの展示品と比べると地味ですが、これはトルコのアナトリア地方で造られた、世界で最も古い金の水差しで、紀元前2500年ごろのものです。

これらを来月27日まで無料で見ることができます。しかもガイド・ブックが無料でもらえます。是非出かけてみてください。

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