テンプル・チャーチは、とても分かりにくい場所にあります。狭い路地を入らないと辿り着けません。昔は訪れる人も少なかったのですが、ダヴィンチ・コードがベスト・セラーになってからは、たくさんの観光客が訪れるようになりました。
ダヴィンチ・コードによると、「古くからロンドンにあるテンプル教会は、クリーム色のカーン石で全体が造られている。強い印象を与えるその円形の建物は、物々しいファサード、中央に聳え立つ小塔、片側に張り出した身廊を備え、礼拝の場というよりも軍事要塞の趣を備えている。1185年2月10日にエルサレム総主教ヘラクレイオスによって献堂されて依頼、ロンドン大火や第一次世界大戦といった動乱の中を8世紀あまりに渡って生き延びてきた。ただ一度第二次大戦中の1941年にドイツ軍の空爆でひどい損傷を受けたが、戦後の修復によってその荘厳な外観を取り戻した。」のだそうです。
テンプル騎士団の創立は1096年で、第一次十字軍の後にエルサレムへの巡礼に向かう人々を保護するために設立されました。テンプル騎士団の特徴は、構成員が修道士であると同時に戦士であったことです。テンプル騎士団には伝説が多く、その中のひとつに、最初に本部が置かれたエルサレム神殿跡地から聖杯を見つけたという話もあります。
ダヴィンチ・コードには教会内部のことも書かれています。「十体の石の騎士。左に五体。右に五体。等身大の彫像が仰向けの安らかな姿勢で床に横たわっている。騎士たちは鎧一式に盾と剣といういでたちで忠実に再現されており、まるで眠っている隙に何者かが忍び込んで石膏で固めたかのような不気味な印象を与える。彫像はどれも風化が激しかったが、一体一体にはっきりした特徴があり、武具の細部や、腕と脚の位置、顔の表情、盾の模様などが異なっている。」「どの騎士も仰向けだが、三人は足をまっすぐ伸ばし、あとのふたりは交差させている。」「ふたりは鎧の上に外衣をはおっているが、他の三人は足首に達する長衣を身につけている。」「ふたりは剣を持ち、ふたりは祈り、ひとりは両腕を体の横につけている。」「十番目の場所には、騎士像はなく、封印された石の棺が置かれている。棺は台形で頭のそばへ向かうに連れて広がっており、山形の蓋が着いている。」
そして、もっと重要なことが・・・。「ここは墓ではありません。墓とは遺体を安置する場です。これはただの彫像です。実在した人物を讃える石です。この下に遺体はありません。」
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