ロココの女王と呼ばれたポンパドゥール夫人の肖像画を4つ並べてみました。
上から、34歳(ルーブル美術館のラ・トゥール作)
37歳(スコットランド国立美術館のブーシェ作)
38歳(ウォレス・コレクションのブーシェ作)
43歳(ロンドンナショナルギャラリーのドルーエ作)
フルジョア階級出身だったジャンヌ・アントワネット・ポワッソンは、23歳のときにルイ15世に見初められ、ポンパドゥール侯爵夫人の称号を与えられました。音楽や絵の才能もあり、百科辞典の編成を王に促したり、ドイツのマイセン陶磁器に対抗すべく、セーブル陶磁器の育成にも力を注いだ才女だったことは有名です。肖像画に百科事典やセーブル陶磁器が描かれているのはそのためです。
さすがにきれいですよね。38歳の肖像画なんて、まるで少女みたい。画家のブーシェがポンパドール夫人のお気に入りになったのは言うまでもありません。ブーシェは他にも700点以上の作品を残していますが、フランス革命で王朝が崩壊すると、彼の絵は軽薄とののしられ、二束三文で売られてしまいました。だから、ポンパドール夫人の肖像画は英国にたくさん残っているのですね。
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