テンプル騎士団は、キリスト教の聖地エルサレムの防衛とその巡礼者を保護する為に12世紀初めに組織された修道会です。
清貧を説きながらも、当時先進的だったイスラムの法学、建築、土木、金融の知識を取得。多くの寄進や土地の信託で財力を蓄え、シティにはテンプル教会と寄宿舎を建てました。
テンプル騎士団の「テンプル」
は「ソロモン神殿」を意味します。
テンプルには高位の聖職者だけでな
く、英国王ジョンが兄のリチャード1世が戦争で諸侯に負った多額の借金のために頻繁に訪れています。当時、ジョン王と課税問題で対立してい
た諸侯との間の調整役を務めていたのがテンプル騎士団です。その交渉舞台がテンプル教会でした。
14世紀初め、フランスではフィリップ4世が借金の帳消しを狙ってテンプル騎士団の修道士たちを投獄して勢力を殺ぎました。弱体したテンプル騎士団はライバルだった聖ヨハネ騎士団に吸収合併され、シティのテンプル教会と寄宿舎は、英国王家に没収されます。
テンプル騎士団が解散した後も、法曹院が信託という概念を引き継ぎ発展させていきます。この考えが株式資本主義の基本原理に受け継がれます。
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