2008年7月22日火曜日

画家はなぜ同じ絵を描くのでしょう?

有名な「ゴッホのひまわり」の絵は世界に何点あるのかご存知ですか?これがロンドン・ナショナル・ギャラリー所蔵の、誰でも無料で見られ、日本ではシャープのテレビのコマーシャルにも使われた「ゴッホのひまわり」です。1888年の夏、南仏アルルで共同生活をするゴーギャンの部屋に飾るために、夏の太陽のもとで花を見ながら描きました。

こちらは東京の安田火災東郷青児美術館にある「ひまわり」と、

アムステルダムのゴッホ美術館にある「ひまわり」。ゴーギャンとうまくいかなかったゴッホは、自らの耳を切り落とし病院に運ばれました。退院後、誰もいない家に戻ったゴッホは、ゴーギャンに捧げるため、真冬の部屋でただひとり、帰らぬ友を思いながら描いた「ひまわり」です。(暗・・・)

レオナルド・ダヴィンチも同じ作品を2点描いています。これはパリのルーヴル美術館の「岩窟の聖母」です。1483年にミラノの教会と礼拝堂を飾る祭壇画の制作します。この絵は「ダヴィンチ・コード」にも出てきますが、作家のダン・ブラウンはしっかり洗礼者ヨハネとキリストを間違えていましたね~。

そのくらい分かりづらい絵だったためか、この絵は教会に受け取ってもらえず、支払いをめぐる裁判は20年も続き、1506年に追加報酬と引き換えに別の絵を描くことになったのが、このロンドン・ナショナル・ギャラリーの作品です。人物を判別しやすくするためにヨハネには十字架を持たせ、天使ウリエルの指差しは無くなっています。

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