1月21日は聖アグネスの日です。聖アグネスはキリスト教徒迫害の時代のローマに生まれました。13歳の時、ローマの長官の息子に言い寄られ、固く拒みました。彼女がキリスト教徒であることを知った長官は彼女に死刑を宣告しますが、ローマの法律では処女への刑の執行が許可されなかったため、長官はアグネスをあらかじめ強姦しておくように命じました。アグネスは全裸で ローマの街を引き回され、娼婦の館におくられますが、上の絵のように奇跡が起こり、髪がみるみる伸び全身を覆いました。そして天使が現れて、アグネスを輝く 光と白い布で包み込み、人々の目から隠してくれたのです。その後アグネスは魔女として火あぶりの刑になりますが、炎は彼女の体を焼かず刑吏たちに襲いかかってきました。結局、最後には首をはねられて殉教しました。アグネスはラテン語では小羊の意味で、ギリシア語では純潔の人を意味します。宗教画に子羊を抱いている若い女性が描かれていたら、聖アグネスだと思っていいと思います。
聖アグネスは処女の守護神ですが、19世紀のイギリスの詩人のキーツは、聖アグネスの日の前夜に夕食を食べずに全裸でベッドに横たわっていると、将来の結婚相手が夢の中に現れると書いており、ラファエロ前派の画家たちはこの題材を好んで描いています。
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