2016年12月24日土曜日

三畳紀(2億5100万年前~1億9960万年前)Triassic period


三畳紀の名は南ドイツで発見された地層、赤色の砂岩、白色の石灰岩、茶色の砂岩と堆積条件の異なる3層が重畳していたことに由来します。


二枚貝などが発展するようになり、アンモナイトは、中生代まで生き残った数種をもとにセラタイト型が爆発的に増えた


これに対し陸上の動植物はペルム紀中に大変革を終えており、P-T境界においては海生生物におけるほどの劇的な変化をともなっていない[5][6]。ペルム紀においてすでに主竜類などをはじめとする爬虫類が水中のみならず陸上生活に適したものが増加し、三畳紀には体躯の大きなものも出現して繁栄した[6]。主竜類の中から三畳紀中期にはエオラプトルヘレラサウルスなどの恐竜翼竜ワニが出現、また主竜類に近い系統からカメ類が現れた[11]。爬虫類はまた、肺呼吸を完全にし、種類によっては皮膚ウロコや硬い甲羅でおおうことによって乾燥した陸地への生活に適応していった[10]
この時代の恐竜(初期恐竜)は、陸生脊椎動物のなかにあって特に大型であったわけではなく、初期恐竜と併存していた恐竜以外の爬虫類のなかに、それよりもはるかに大きく、個体数の多い種もあったと推定される[11]。中でもこの時代にワニ類を輩出したクルロタルシ類は繁栄の絶頂にあり、陸上生態系において支配的地位を占めていた。三畳紀の恐竜化石は特に南アメリカ大陸で多数検出されており、北米・アフリカヨーロッパなどでも確認されている[11]湿地帯などにのこされた爬虫類の足跡化石が多く発見されるようになるのも三畳紀に入ってからであり、これにより、肉食種が植物食種を捕食するシステムが成立していたことが推測される[6]。カメは、現存種には歯のある種はないものの、オドントケリスプロガノケリスなど初期のカメには顎に歯があったことが確認されている[7]。また、四肢は現在のゾウガメに類似しており、陸上生活者であると考えられている[11]。三畳紀のワニ類もまた陸上生活者であり、全長は1メートルにおよばなかった[11]
最初の哺乳類が現れたのも三畳紀であった[7]。哺乳類は、中生代を通じて小型であり、大きくてもネコ小型犬ほどの大きさであり多くの種はドブネズミハツカネズミの大きさほどしかなかった[11]
三畳紀には、従前は陸上でしかみられなかった爬虫類であったが、三畳紀に入ってその一部が海に進出した[11]イクチオサウルスなどの魚竜や、泳ぐのに特化したひれ状の足をもつプラコドンなどの鰭竜類Sauropterygia)、タラットサウルス類、板歯目などがそれである[7][11]
魚類のうち、サメのなかまはペルム紀末の大量絶滅によって打撃を受け、その繁殖は限定的であったが、硬骨魚類は海中において顕著に繁殖した[12]両生類は、中期に体長5メートルを越すと推定されるマストドンサウルスがあり、これは史上最大級の両生類の一つと考えられている。両生類には、分椎目アファネランマに代表されるトレマトサウルス類のように海水に適応した種さえあったが、三畳紀を通じてその多くは衰退していった[13]

陸上の植物ではシダ植物裸子植物が著しく分布域を広げ[5]ボルチアやアメリカ合衆国アリゾナ州におけるアラウカリオキシロンの珪化森林にみられるようにマツスギの遠祖となる針葉樹が現れた[10]種子植物でありながら独立した精子をつくるイチョウ類ソテツ類ベネティティス類も多かった。湿地帯には、現在のシダ植物ヒカゲノカズラ科の類縁種である古代リンボクが豊富にのこり、シダトクサも密に分布した[7]。また、古生代後期からひきつづき、ゴンドワナ植物群とアンガラ植物群とが植生を競いあっていた[5

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