ロンドン・ナショナル・ギャラリーにあるミケランジェロの「埋葬」です。ミケランジェロによる板絵は極めてまれで、完成品はフィレンツェのウフィツィ美術館にあるドニ・トンドだけです。当然これは未完成品。ローマのサン・タゴスティーノ教会内の礼拝堂のために1500年9月に着手、右下に描かれるはずだった聖母マリアの服のための顔料(ラピスラズリ)が届くのを待っているうちにフィレンツェに赴くことになり、1501年に放棄した絵です。私は長い間、この未完成作品がなんでそんなに大事にされているのかよくわかりませんでしたが・・・。
バチカンにあるピエタを完成させた直後に製作を開始して、
ダヴィデ像作成のためフィレンツェに赴く際に放棄したなら、時期的に結構すごいかもしれないと思うようになりました。若いミケランジェロが初めてチャレンジした祭壇画なのですから。
バチカンのシスティーナ礼拝堂の天井画を描き始めるのは、その8年後です。
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