1600年、関が原の戦いで天下を握った徳川家康は江戸幕府を開きました。全国に大名を置き、士農工商の身分をさだめ、鎖国をして、強い武家政治を行いました。国内の戦いはすっかりなくなり、平和になった江戸時代は産業が発達し、生産が増えたので、大名の城下町を中心に商業が発達しました。元禄文化は京都・大坂を中心とした上方の大商人を中心に、貴族や武士とは違う、華やかな町人文化です。
桃山様式を受け継いだ日光東照宮、茶の湯の発達の結果、書院造りと草案風の茶室を折衷した数奇屋造(桂離宮)は代表的な建築物です。
文学では松尾芭蕉の俳文(奥の細道など)、井原西鶴の小説(好色一代男など)、近松門左衛門の脚本(曽根崎心中など)が有名です。演劇では浄瑠璃や歌舞伎が発達し、上方・江戸には常設の劇場も生まれました。
絵画では尾形光琳、俵屋宗達、狩野探幽が有名です。(1782年の丸山おきょうの虎の子渡し図屏風)
染物では京都の宮崎友禅が友禅染をはじめ、綸子やちりめんの生地に華やかな模様をあらわして流行しました。
酒井田柿右衛門(1660年代の色絵象置物)
17世紀に初代酒田柿右衛門が確立した、白磁に赤絵の様式。
京都では野々村仁清が上絵付け法をもとに色絵を完成して京焼(1700年代の茶碗)の祖といわれ、楽焼では本阿弥光悦が気品高い作品を作りました。
鎧・甲冑 (1500-1800)
刀 備前の祐定作 (1521)
短刀 国光作 (1300)
脇差 越中守正俊作 1600年
刀の鍔(つば)1800年ごろ
刀を入れる筒 (1700年代)
文殊菩薩 (1633-54)
苦行釈迦坐像 (1630)
三十号神厨子 (1600)
性 花開天性 (1660-80)
浅草風景図巻(1700)
徳川紋付箱 1700-1800
鍋島焼 色絵流水紅葉文皿 (1720-40)色絵亀甲文皿(1690-1720)青磁(1690-1740)
文華図 (狩野派) (1673)
伊勢物語(1608)
蒔絵の紙箱 (1650-1750)
笙 (1700-1800)
龍笛 (1700-1800)
桐竹蒔絵鏡台 (1700-1800)
大黒天像(1700-1800)
隠居町人像 (1600-1700)
大判小判(1725‐1860)
初期伊万里 染付葡萄文皿 (1630-40)
九谷焼 (1650-60)
色絵布袋置物 (1650-70)
染付VOC(オランダ東インド会社)皿 1670-1710
柿右衛門様式の磁器 角瓶(1670-90)ティーポット(1670-1700)角鉢(1670-90)
柿右衛門様式 色絵象置物(1660-90)
赤楽茶碗 九代目楽吉左衛門作
IHS 草花蒔絵螺鈿(らでん)聖餅箱 (1600)
時計の仕組みを日本語で解説した本(1796年)。
櫓(やぐら)時計(1678年)最初の西洋時計は1550年に輸入されました。1800年代半ばまでには職人たちは西洋時計の技術を会得し、日本独自の時計も作られるようになっていました。
櫓(やぐら)時計 1700年代
日本が正式に西洋の時間を採用したのは1873年で、それまで日本では日の出と日の入りを基準として昼と夜を分け、ぞれぞれを6分割して時刻とし、時刻は干支の名前がつけられていました。
これは日本で作られた日本式時計です。漆塗りで螺鈿が施されている背の高い時計。時計を調整する係がいて、上の秤の重石を調節して、時計の針が進みました。
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